映画
去年のいつごろからか、映画をたくさん観るようになりました。
最初は自分に課すように観ていたのですが、途中から本当に大好きになりました。映画好きと呼ばれる人たちの気持ちを初めて理解できました。さらにNYの図書館は無料で新作からクラシックまでずらり!とそろっているので、それも僕を加速させる。今年に入ってから観たDVDの数は実に100を超えます。
最初、それは英語のリスニングが特に苦手だった僕の勉強の一環でした。会話、授業、ニュース、ドキュメンタリー、シットコムと英語を聞く場面は色々ありますが、一番聞き取りにくいのが映画です。間違いなく。
何故映画はこんなにも聞き取れないんだろうと凹みながら考え続けて、最近思い当たったことがあります。
映画は伝えようとしていないからなんです。
さっき書いたような会話、授業、ニュース、ドキュメンタリー、それにCMなんかは、相手や視聴者に伝えることを目的としているからなんです。
映画はそうではない。映画は僕らが彼らの生活を垣間見てるわけですから、彼らは僕たちに彼らのせりふを届けようとはしていない。だからなんじゃないだろうか。
もちろん僕のスピーチの先生が言うように、素晴らしいアクターたちは素晴らしいヴォイス、ブレス、そしてスピーチパタンを持っていて、何を言ってるかわからない、ということは少ないんです(例外もいますが、ゴッドファーザーとか)。
しかし、発話者の対象が僕でない限り、僕に伝わってくる情報というのは半減してしまうんです。
別にそれは悪いことでもなんでもないし、映画や演劇っていうのは他者の会話、対話を通して何かを伝えるものなんだから、それでいいんですけどね。
それに僕は日本語で映画を観て聞き取れないなんてことはないんだから、結局は習得できる技術なんですよ。
ただ、ちょっとした発見。
言葉ってのはあくまでもコミュニケーションの手段なのである。
で、やはりリスニングも他の例に漏れなく、続けていれば必ず成果は出ます。200の映画を観ることによって、僕のリスニング力はぐぐっ!とアップしました。
「?」と、全然理解できなかったりすることもいまだにありますけどね、正直。
P/S シットコムだけは少し特殊な例で、あれは相手にしゃべっているようでカメラにしゃべっていたりします。だから聞き取りやすいのです。多分。