点在する、私の稽古場日誌3

7月26日(日)

今日は台本が最後まで手元に配られました。いつもよりだいぶ早く、最後までの台本が来ました。早い。美術を担当される西田さんも見守る中、また新しい試みが試されていきました。
伊藤さんが舞台で表現したいことが、少し見えてきました。少しって。でも少し。全部はわからないかなぁ。でも、なんか手触りのようなものが伝わりました。
最近、自分のモットーを忘れがちです。まずやってみようという気持ち。要求されたことが難しいとつい理由をきいてしまう。まずやってみよう、の気持ち思い出そう。日曜の稽古は好きです。心理的に余裕があるっていうのもあるけど、お昼の晴れた稽古場にいると何かが始まる予感がします。
隣の体育館で、大勢の子供とお母さんたちが、ダンスの練習をしていました。皆おみこしを担ぎだしそうな格好をしていて、あれは「よさこい」じゃない?ということになりました。
お祭りの季節かぁ、そういえば大阪に来て「花火大会」とか、「○○祭」というものに行ったことがない!みんなお祭りなんてはしゃいじゃってー、人多いの嫌だもん、と思う自分もいれば、夏らしいことしたい、行ってみたいと思う自分もいます。おぉ、これは行った方がいいのかな。殻に籠った自分と開放的な自分がいます。
昨日は部屋で、なんにも知らずにトイレに行こうと扉を開けたら、何かがブーンと私に向って飛んできて、「うぉぎぎぎゃー」と叫びました。カナブンでした。お昼に布団を干すときに入ったみたいです。シガニー・ウィーバーみたいな声がでました。最近お芝居でエイリアンのシガニー・ウィーバーみたいな声出してない。昔は出していたのか。私もシガニー・ウィーバーみたいな声が出るんだ。久々にのどが痛かったです。
虫に出会ったり、すごく嫌だけど、猫が喧嘩してたり、シーッって猫が怒ったときのマネをして追い払うけど全然逃げない、スズメがベランダに来たり、米粒を捲いたら全然見てない間になくなっている、ゲリラ雨に襲われたり、雷のピカッがこんなに怖いと感じたのは初めてかも、
 わー稽古場の話じゃない。暑いとか寒いとか、なんか極端だと、生命の動きみたいなものを感じるんです。「点在する私」の稽古を始めて、今までよりちょっとした現象に敏感になりましたって話なのです。たぶん。でもほんとに自分に関して敏感になっています。自分に敏感なので、周りのことやちょっとした現象にも敏感に反応します。その分、他人にも敏感になれていたらいいけれど。
この稽古に関わり始めて、なんか変ったことある?ってみんなに聞いてみたい。点在する、私の稽古場日誌、私はみんなであるのだ。とか言って、神藤くん、ちょっと、どう?とか回したら、やっぱ本條さん継続って無理なんだーとか思われるかしら。そんな、継続が苦手、とかじゃなくって、ちょっとみんなのお話も聞いてみたいなぁとか。思う。思うよね。また明日考えよう。稽古が緩やかな感じなのに刺激的である。何だろう。これは。この感触。やわらかいふわふわウサちゃんのぬいぐるみを抱っこしていて、ぎゅっと抱きしめたら、あれ、なんか棘生えてる!って感じなのかな。こ、こ、怖い!