役者の卵とは、そういうものなのです

こんにちは、恭平です。

ネットが繋がらなくて、いーってなっていますが。

さて!

オーディション。申し込みをして、「じゃあ何日の何時にどこどこに来てください」というありがたい連絡をもらうと、俳優たちはそこにてくてく集合します。会場には数人から数百人が集まっていて、早いもの順にサインアップしていきます。で、5分〜5時間(!)程待って、オーディションの部屋に呼ばれます。

やらされることは様々ですが、ストレートプレイのオーディションの場合多いのはモノローグです。役者が用意していったモノローグを審査員の前でやるのです。バック・ステージのアドにはあらかじめ「2分程度のコメディ・モノローグを用意してきてください」とか「1分のクラシック・モノローグを持ってくること」などと明記されていたりします。だから大体みんな自分の勝負モノローグというヤツを2・3持っているんです。

あと多いのはスクリプト・リーディング。台本読みです。その演目そのものである場合もあれば、他のお芝居の場合もあります。相手は他の俳優もしくは審査員の誰か。待ち時間にみんなはそれを読みふけります。必死で暗記しようとしている姿も。台詞を暗記するのはオーディションでは実は意味ないのですが、その話はまた今度。

審査員の数も色々、演出家と助手の2人だけの時もあれば、「お前らひまなんか」というぐらい大勢が見ている時もあります。カメラがあってそれに向かってやらされることも多い。

基本的に審査員の皆さんはいい人たちです。まあモノローグの途中で「あ、はい、もういいよ」と止められることもたしかにありますが、「ふん」みたいに見下す人や「ヘン」みたいにふんぞり返ってる人は少ないですね。こっちがちゃんとオファーする何かを持っていれば、ちゃんとそれをリスペクトしてくれます。そして、誰にでもスタート地点があるんだということを理解してくれています。ビギナーであることは何も恥ずべきことじゃない。トライしないことが恥ずべきことなんです。

で、役者が持っているものと作り手が求めているものが一致すれば、数日中に連絡がきます。コールバックってやつです。オーディションが一回ということは少ないので、それは大体第二次審査の連絡です。これが第三次、第四次と続いていくのです。それらを沢山同時進行、生活のためにバイトもしなくてはいけない。

役者の卵でいるとは、そういうことです。