前向きに生きる

本條です。フリーテーマということで、今日は一本おすすめの映画を紹介します。
 

以前DVDで観ていたく感激し、日本橋で中古のビデオを見つけて買いました。私は自分が気に入った映画はなんだか手元に置いておきたい人で疲れ果てたときなどにご飯を食べながらながしたりします。
この作品はドグマ95初の女性監督作品なんだそうです。
 ドグマ95とは1995年、ラース・フォン・トリアーとトマス・ヴィンターベアがデンマークで「純潔の誓い」をたてたのが始まりだそうです。
「純潔の誓い」とは、映画から不純物を排除し、とことん、俳優の感情表現に絞り込んでゆこうとするものらしいです。
以下Wikipediaより。
「純潔の誓い」
1:撮影はロケのみ(セット禁止)、小道具やセットの持ち込みは不可、現地にあるものを使う、必要な小道具のある場所でロケをする。
2:音楽は映画の中で登場人物にも聞こえる自然音や曲以外禁止(BGMの排除)
3:カメラは手持ちで撮影すること。
4:人工的な照明は禁止、自然光のみで撮影したカラー映画であること。
5:オプチカル処理やフィルターの使用は不可、撮ったままを使う。
6:殺人や武器の使用、爆破などの表面的アクションは禁止。
7:時間的、地理的な乖離は禁止(時間軸をいじったり、複数の地域に話が飛んではいけない、一箇所で、時間は順を追わねばならない)
8:ジャンル映画は禁止(アクション、ラブストーリー、SF、など明確にジャンル分けすると枠にはまった流れ作業になり純粋さが失われるため)
9:フィルムは35ミリ・スタンダードサイズに限る。
10:監督名はクレジットに載せないこと(作家性の排除)

 日本で公開されたときは「恋に効く映画」という風に恋愛映画として紹介されていましたが、人間の生き方や死やさまざまな心の機微が描かれている、確かにジャンル分けできない映画だと思います。
デンマークの映画なのですが、デンマークで「イタリア語教室」に通う人物の姿がとても興味深く、母国語ではない言語を学ぶという行為が、前向きで、より豊かな人生を求める象徴に感じられました。
 ちょっと話が逸れますが、別の言語で話すというのは不思議なもので普段あまり素直になれない人も、英語だと自分の意見を素直に言えたり、話す喜びが増したりします。たぶん母国語よりもより相手に伝えようとする意識が強まって、さらに伝わったときの喜びが増すのだと思います。
 人生で立ち止まっているときに、前向きに生きていく勇気をもらえる映画だと思います。
 演劇でも、ドグマ95の純潔の誓いみたいなものを作っても面白いですね。もうあるのかな??