距離。

岩崎です。
三人芝居、田辺さんの戯曲って難しいです。というか、まだつかみきれない。

私、古典呼ばれる作品が結構好きで、現代口語よりすっと身体に入ってくる感じがします。田辺さんの文体もそれと近くて、初めて読んだ時にすっと入ってくる感じがしたのです。けど、何か距離がある。あと、何だか捻れてる感じも。何が、と問われると、まだ上手く言えませんが。

ただ、距離、という事に関しては、少しずつ言葉になってきている気がします。
初めて今回の作品を読んだ時、「大人だなぁ」と思って、その〈大人〉な感じが、私の感じている距離と呼応している気が。
あと、触れたり抱き締めたりはできるけど、交わることができない、ような。そんな感覚がある。

稽古以外の時は、そういう事をつらつらと考えてます。稽古の時は、あまり考えません。考えると動けなくなるから。不器用なんですねぇ。
思うと、稽古の時間は、作品に対して向き合う時間なのだと、最近感じます。舞台作品をつくる上で、考えたりする事は一人で出来るかもしれないけど、向き合う事は一人じゃ出来ない気がするのです。自分以外の人がいて、演出があって、その中で声を出し、身体を動かし、言葉を紡ぐこと。そういう空間の中で、自分の立ち位置を発見してこそ、向き合える気がしてます。

何か、抽象的でわかりにくいですかね。うーん。

今のところ、私はまだ自分の立ち位置すら発見出来てないです。だから、それを見つけて、より向き合いたいなって思ってるのです。